――まずは自己紹介からお願いします!
いまに いまにひろです。1992年生まれの33歳です。2021年にバイトとして入社して1年働いて、社員としては3年目になります。中学2年生にバンドに目覚めて、今も2つのバンドを掛け持ちしながらグスクでマネージャーをしています。
――グスクで働き始めた経緯を教えてください。
いまに グスクに入社前はバンド活動をしながら、ホテル清掃のアルバイトや貸しスタジオのバイトをしていました。28歳くらいの頃に、バンド関係の仲間に、グスクで働いている人がいて、彼の紹介でアルバイトとしてグスクに入社しました。当時はまだ今よりも物件数も少なくて、アルバイト代も時給換算ではなく1部屋単価だったんです。入社した頃はバンドが音楽レーベルに所属していたこともあって、24時間のうちほとんどを練習や作曲に当てていました。仕事よりも音楽やバンドに費やす時間が多かったので、効率的で時間に縛られない働き方は魅了的でした。
――働きやすい環境だったんですね!アルバイトから社員になろうと思ったきっかけは何かあったんですか?
いまに お恥ずかしいはなしなんですが、レーベル在籍中はスケジュール管理がきつかったこともあって当時かなり金欠になってしまいまして… お金もなくて時間の余裕がないという環境が精神衛生上よくなくて、生活を立て直したいと思うようになりました。心身ともに無理のない環境を確立した上でバンド活動をしていこうと決めて、大城社長にグスクで社員として働きたいという相談をしました。
――社員になりたいといういまにさんの想いを聞いた、大城社長のリアクションはいかがでしたか?
いまに 僕が社員になりたいというおはなしをした頃、会社もちょうど事業を拡大しようとしていたタイミングだったようで、大城社長に「ぜひ!」と言っていただけました。バイトから社員にという流れの第1号だったんですが、とてもスムーズにはなしを進めてもらえたので嬉しかったですね。
――バイトから社員登用された第1号としてのプレッシャーはありましたか?
いまに それはもちろんありましたね。それまでに社員として働いた経験がなかったので、その点も不安ではありました。会社に対しての不安というよりも、自分自身に対する不安感ですね。それでも自分が社員になりたいという意向を快く受け入れていただけたので、とても感謝しています。
――社員として働いたことがないという不安がありながらも、グスクで社員になりたいと思ったのにはどんな理由があるのでしょうか?
いまに 「働く人を大事にしたい」という大城社長の言葉を聞いたことですね。言葉だけではなくて、実際に働きやすい環境づくりやそれぞれの人生を考えながら人に寄り添ってくれる姿勢に人としての強い魅力を感じました。大城社長の想いに応えたいという気持ちで社員として頑張りたいなと思いました。
――現在はマネージャーとして活躍されていますが、普段はどのようなお仕事をされているのでしょうか?
いまに 今は人材のマネジメントをメインに、毎日のシフトの作成や施設への配置、スケジュールなどの管理などに取り組んでいます。他には、新規の物件をオープンするときの段取りや現場への指示出しも僕の仕事です。
――ひとえにこの業務といってもたくさんの仕事がありますね。
いまに 1本の木ではないですが、そこに付随する業務が枝葉となって派生していっているイメージですね。グスクでは、アルバイトのスタッフをメイトさんと呼んでいるんですが、メイトさんに関しては、施設の固定はなるべくしないようにしているんですが、住んでいる場所によっては考慮するようにしています。
特にここ1年は指導についての変化もあって、最近は「指導カルテ」を作成しました。社員の成長やメイトさんへの指導状況を社内全体に”見える化すること”が目的です。指導カルテを作ったことで、より一人ひとりのことが見えるようになりました。カルテは、メイトさんの指導に入った社員が記入するんですが、メイトさんの成長だけではなく、リーダーたちの報告から「この人はこういう性格なんだ」「こういうところをよく見ているんだな」といった、普段のコミュニケーションだけでは見えない部分も理解できるようになりました。
――いまにさんが「指導カルテ」を発案したんですか?
いまに そうですね。もともとは会議で出た意見だったんですが、今は僕が主導で取り組んでいます。カルテを作る前段階に「指導進捗表」というものがあって、「誰が、どの施設で、どの程度清掃できるか」といったことをスプレッドシートにまとめていました。それだけだと、「誰が、どのような仕事までできるか」というところまでは見づらかったので、より指導状況がわかるようにその日ごとの指導状況を更新できる仕組みを作りたいと思ったのがきっかけです。
指導したリーダーがメイトさんの指導記録をカルテに書いたものを、僕やマネージャーがチェックをして、今後の方向性を決めています。こうした指導に関する仕事を最近ではメインに取り組んでいます。カルテの項目はとてもシンプルで、「指導した人、施設、一部屋の清掃時間、リーダーのチェック点、メイトさんのよかった点」などが記載されています。あとは次回指導する人への引き継ぎ事項があります。導入したのは2024年5月と最近なんですが、ずっと取り組みたいと思っていました。
ーー私も現場に入りましたが、仕組み化されていることやリーダーたちの頼もしさを感じました。あとは使用する掃除道具がマニュアル化されているように感じたんですが、実際はどうですか?
いまに 清掃のマニュアルはまだないんですが、これも今後取り組んでいきたいなと思っています。指導の進め方についてのマニュアルはないんですが、複数の会社がリネンに関わっている施設では、各会社のリネン扱い方や部屋タイプに応じたリネンの情報をまとめた掲示物はあります。それぞれの施設に合わせた管理方法やルールを目につくところに掲示して、清掃方法に関してはマンツーマンで現場に入るようにしています。清掃も基本的には統一したやり方や使用する道具があって、それぞれの施設に合わせて対応していくというイメージです。
――その他に担当している業務についても詳しく教えてください。シフト作成はどのような作業があるんですか?
いまに 毎日のシフトを作るときは、2日後の分まで仕上げるようにしています。予約や清掃状況、ゲストの対応によって仕事量が変わることもありますが、今は予約のキャンセルを予約日の2日前までに調整しています。休みに入る人が休み明けのスケジュールまで組めるように2日後までのシフトを組んでいるという状況です。みんながなるべく稼働のイメージをしやすいように、そして休みの人もスケジュールを調整しやすいように、2日前までにシフトを作るようにルール化しています。
実際にシフトを作るときには、清掃をする部屋の数と人員が一目でわかるタスク管理表を見ながら作業をします。清掃のタスクシートと、シフトを見ながら振り分けていきます。清掃を振り分けるときにいくつかルールがあって、1つめのルールは、独り立ちしていないメイトさんには必ず一人社員が着く、もしくは清掃したあとにチェックができる体制を作ることです。メイトさんとリーダーをなるべくセットにしています。
――シフト作成にはルールがあるんですね!
いまに 2つめのルールは、自転車移動ができるかできないかです。みんなが自転車に乗れるわけではないので、その人が自転車に乗れるか、乗れないかを踏まえた人員配置を考えています。グスクは博多駅周辺を中心に施設が点在しているので、一部屋や一施設だけの清掃だと16時まで作業ができないことやそもそもシフトに入れないこともあるので、自転車で移動ができない人はなるべくファミリー層または部屋が広い施設、複数の部屋を管理している施設をメインに清掃をお願いしています。自転車で移動できる機動力のあるスタッフは、施設によっては部屋数が少ないところがあるので、複数の施設を移動して清掃をしてもらっています。
3つめは、車の移動ができるかできないかです。社用車も2台あるのでそれを使ったり、自家用車がある人は車で出勤をしてもらうケースもあります。車移動ができる人がどういう働き方をするかというと、事務所から離れた施設の清掃や翌日の清掃で使用するリネンの運搬・回収などをお任せしています。またお部屋の補充備品やオープン部屋の備品運搬などといった業務もお願いしています。自転車移動で施設を何件も回ったり、遠い施設に行ったりすると疲弊してしまうので、車で移動できるスタッフと組み合わせながらシフトを作っています。施設と人だけを見ているのではなく、その人の機動力も踏まえてバランスを見ながら調整している状況ですね。あとは天気も重要です。梅雨や夏の暑い時期、また台風の中での移動は危険が伴うので、そのあたりの配慮もしています。
――みんなが働きやすい環境を作るために、様々な配慮をしながら1日のシフトを作成しているんですね。シフトを作るのにどれくらい時間がかかるんですか?
いまに 今はマネージャー複数人で仮シフトを作りをする人とシフトを確定する人で分業をしています。最近はひとまず3〜4日後までの人員を、ルールに従いながら清掃タスクに記入していくところからスタートして、予約状況や荷物預かりの情報などを見てマネージャーがチェックと確定をしています。事前に人員を配置する人とシフトを確定する人で分業をすることで、1人の負担を減らすように心がけています。僕はどちらの作業もだいたい1時間くらいで完了します。もう少し短縮できそうな感じもするんですけど、誰かに負荷が偏らないようにすることが働いてもらう上でとても重要だと思うので、今は時間をかけて慎重にシフトを作っています。
――他にはどのような仕事を担当しているんですか?
いまに 例えばチェックアウトをしたゲストから、「お湯が出ない」とか「鍵をなくしてしまった」といったトラブルが起きた際の問い合わせや対応も僕たちの仕事です。こういった業務を「設備対応」と呼んでいますが、清掃に加えてトラブルに付随する業務も発生するので、それを加味した上でスケジュールを管理しています。
他にも「ゲスト迎え」といって、何日か前に清掃は完了しているけど、チェックイン日に清掃の不備がないか改めて確認する業務もあります。それから施設によっては「荷物預かり」の対応もありますね。荷物を預けることを想定して宿泊にいらっしゃるゲストが多いので、ホテルタイプの施設も民泊も対応する機会も多いですね。
――施設の整備からお客様対応まで、日々の業務は多岐に渡るんですね。新規オープン準備はどのようなことをするんですか?
いまに 新規オープンをする部屋の準備は、社員を中心に作業量に対して適切な人員を配置しています。新規オープン部屋の段取りとしては、部屋の引き渡しが終わったらまず現場の確認から行います。部屋の寸法を測ったり、どこにどんな家具が置けるかを部屋の間取図と照し合わせながら確認します。
撤退する部屋があった場合は、その部屋の備品を次の施設でも使えるかもしれないので、リユースか廃棄かの確認作業を行います。設置する家具や設備がわかったら、アイテムを探して発注作業をします。ある程度、商品が揃ったタイミングで現地に運んで設置したり、組み立てたりします。
以前は清掃後に作業をしていましたが、今は人員も増えたので、部屋の準備をする際は作業に集中できるようになりました。マネージャーが3〜4人で作業を行っています。備品の設置にも一応順番があって、まずはカーテンやベット、電子レンジ冷蔵庫などです。消防点検をしてもらわないと許可申請がおりないので、そのために必要な備品から搬入していきます。今年は新規オープンの部屋が多かったので、かなり家具の組み立てをしました(笑) 大変な作業ではあるんですが、効率よく完成させるまでの道筋を考えられるようになると楽しいですね!
ーーマネージャーとして様々な仕事を担っているいまにさんですが、今後どのような組織づくりをしていきたいですか?
いまに 今マネージャーが人材育成や設備、備品、新規オープン部屋の準備をしていますが、マネージャー自身に様々なタスクが集中してしまうことも多々あります。今後は社員のそれぞれの強みや特性を見極めつつ、能力を活かせるような組織にしていきたいなと思っています。3年後にはリーダーそれぞれが、自分の特性を活かしながらのびのび働けている環境を作っていたいです。一方で会社が大きくなっていても社員それぞれの働き方や生き方を大切にしていけるような体制を保ち続けていきたいなと思っています。
マネージャーとして日々業務に励むいまにさんのおはなしから、グスクでの仕事内容がより具体的に見えてきました。次回はいまにさんがグスクでの仕事を通じて得た経験やバンド活動のおはなし、これからの目標についておはなしを聞きたいと思います!
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